人生初のいちじく収穫

自然・暮らし

どうも。しゅんすけです。
今住んでいる秋田県にかほ市は、いちじくが有名です。今年の3月に移住してきたばかりですが、ありがたいご縁に恵まれて、いちじくを育てている方と知り合うことができました。その方は、今までの作り方だけに固執せず、様々なチャレンジをされている方なので、話をさせてもらうだけでも刺激をもらえます。今回はその方が管理されているいちじくのうち、1本だけ管理させてもらう「いちじくオーナー制」で育ったいちじく収穫の話です。

いちじく収穫

最初に前置きとして「いちじくオーナー制」と言っておきながら、ほとんどお世話ができなかったことを謝りたいです―――。

体験として「芽かき作業」や「害虫駆除」などは行いましたが、肝心の自分たちのいちじく管理は他人任せになってしまったことは大いに反省したいと思います。ごめんなさい。

で、いちじく収穫の話ですが、
ぼく自身、いちじくという果物にほとんど触れずに大人になりました。あんまり身近じゃなかったというか。スーパーとかでも見かけた記憶がないですね。(売ってはいたんでしょうが)

でも、実際に食べてみると甘くてとっても美味しいんですよ。今までちょっと損した気持ちになりますね。いちじくと一口にいっても種類があるらしく、有名な品種だと桝井ドーフィンとホワイトゼノアがあります。

にかほ市では、主にホワイトゼノアの栽培をしていて、いちじくの甘露煮をはじめとした加工食品が有名ですね。

今回も、そのホワイトゼノアの収穫を家族でやりました。
3歳の娘も、赤みがかったいちじくを手でもいで、嬉しそうしていたのが印象的です。
あと、実際に体験してみて思ったのは「結構鳥に食べられてる」ということ。熟していて美味しそうなものほどやられています。

よく野生で育っている果物は鳥との競争なんていいますが、いちじくにも当てはまりそうです。でも、野生の動物って、なんで美味しいものを上手に見分けられるんですかね?

以前育てていたオクラも、大きくなり過ぎて硬くなると、動物も食べないんですよね。かじってみて、吐き出したとかならわかるんですが。口もつけない。謎です。

収穫したいちじくは、家で生で食べました。甘くて美味しい。次は甘露煮を作ってみたいと思います。

※いちじくの樹液は、皮膚につくとかぶれたり、かゆくなったりすることがあるので、作業するときは手袋はあるといいです。

いちじく農家さんの苦労

短期間ですが、いちじくの栽培に関わらせてもらって思ったのは(これからも関わりますよ)、理想と現実のギャップはあるよなーということです。

何年もいちじくを育てるということは、それだけでも大変なことだと思いますが、今回知ったいちじく最大の敵は「カミキリムシ」です。彼らは、いちじくの木に卵を産み付け、孵った幼虫は木の中で育ちます。

そのまま放っておくと、いちじくの木は弱ってしまい、悪ければ木そのものが死んでしまうこともあります。

何年も手間と時間をかけて育ててきても、1匹のカミキリムシによって水の泡になる。そりゃ誰だって辛いですよね。そこで必要になってくるのが農薬です。

基本的に農薬は必要ないと思っていますが、作り手の想いや栽培の現状を知ると感じ方も変わります。単純に「農薬はよくない」と言うだけの簡単な問題でもないですね。

結局、生産者と消費者って繋がっていて、消費者が求めるから生産者は応えるために試行錯誤する。消費者が虫に食われていない綺麗な野菜や果物をいつでも買える環境を望んだから、虫を殺し、いつでもたくさん、簡単に収穫できる農法(農薬使用)がはじまったわけですよね。

育つ過程を知ると世界が変わる

そんなことを考えていると、自分たちの必要な分だけあればいいなら、無理して収穫量を増やすこともなく、少しくらい形が悪くたって気にならないと思いました。

店頭に並んでいる「いちじくのお菓子」を見ているだけじゃわからない、作られる過程、製造方法、それぞれの事情。様々な要素が重なり合って、今自分の手元に商品があるということを認識できるかが足るを知る暮らしを続けていく上でも大切です。

その上で、自分はどんな選択をするのか考えることが重要だと改めて思いました。

PS
最後、ちょっと硬い話になってしまいましたが、いちじくはとっても美味しかったです!にかほ市のいちじくを食べたことがない人は、ぜひご賞味ください!

(しゅんすけ)