発酵あんこの優しい甘み

自給自足・手仕事

どうも。しゅんすけです。
今回は砂糖を使わない「発酵あんこ」を手作りしました。自家製の米麹と小豆と混ぜるだけの簡単レシピなのでとっても手軽に作れちゃいます。足るを知る暮らしの実践で、道具、材料は最小限、手間と時間をちょっとだけかける発酵調理。完成したのは優しい味のあんこでした。

発酵あんこの作り方

まあ、作り方っていうほど複雑なことはないんですが一応こんな感じで作りました。

材料
・小豆 50g
・米麹 50g
・塩 少々

作り方
①小豆をよく洗い、たっぷりの水で煮る
②沸騰したら、そこから10分煮て、お湯を捨てる(渋切り)
③小豆の3倍程度の水を追加し、再度煮る(30分)
④指でつぶせるくらいになったら60℃くらいまで冷まし、保温ポットへ移す
※水気が足りなければ60℃くらいのお湯を少し足す
⑤保温ポットに米麹を追加し、8時間発酵させる
⑥発酵が進み、ほんのり甘くなれば塩を加えて完成

※ぼくは厳密に計ったことないんですが、米麹と合わせる時の温度が高すぎると発酵が上手く進みませんのでご注意ください。

時間はかかるけど、作業としては、ゆっくりやっても20分程度。
砂糖も必要としないので、体への影響もそれほど気にせず作れるのは嬉しいポイントですね。我が家は娘が甘いもの好きなので(妻も)、あんこを手作りできると何かと重宝します。
(実は今回も、娘の「たいやき食べたい」が発端であんこ作ってます)

優しい甘みを感じる味覚

で、完成したあんこの味はというと「優しい甘み」ですね。前回作った時よりも、更に優しさに磨きがかかった感じでしたが美味しいです。

マイルドに「優しい」と言いましたが、普段あま~~いスイーツを食べ慣れている人には正直物足りないかも。ぼくは、家の外で甘いものはほとんど口にしないので、自分で作ったあんこで十分満足でした。

ちょっと話がそれますけど、味覚って面白いなーと常々思っています。同じものを食べていても、その時の体の状況や普段食べているものによって感じる味は全く違いますし、人によって好きな味、嫌いな味も全然違う。子どもを見ていると、どうやって味覚が育っているのか興味が湧きますね。

そんな味覚のことを考えていると、現代には甘いとか辛いとかに関わらず「強い」味は多いように感じます。

きっと、人間が刺激的な味を求めて「もっともっと」となった結果、どんどんエスカレートして、より強い味じゃないと美味しさを感じられない味覚に変化していったのかなと思うこともあります。

「このくらいの味で十分と感じる」。
これも立派な足るを知るですね。

あと、そんな暮らしをしていると、食材本来の美味しさに気づくこともできます。
みなさんもご存じの通り、かぼちゃやさつまいもは甘いですし、ナスやにんじんなんかも甘みや独特の風味があって美味しいです。なのでうちでは「焼いただけ」「蒸しただけ」の料理もよく出てきます。(というか、ぼくが出しがちです)

これって実は味覚以外にも言えるかもしれません。刺激たっぷりの暮らしを続けていると感度が鈍るというか。余裕や余白がなくなるというか。

優しい味の例えで言うと、強い刺激を受けすぎて、キャパオーバーになっている時は感じることはできないけど、刺激を抑えて、味覚本来の力を取り戻してあげると優しさを感じることができる。

日々忙しく過ごしていると、今の幸せに気づくことができないけど、少しゆったりした暮らしにシフトしてみると、ちょっとしたことに幸せを感じることができる。そんな感じです。

結局は本人の感じる力次第で、現実は変わっていくと改めて実感しました。

手間と時間

だいぶ、あんこの話からそれてしまったので、戻しますね。笑
結論を言うと、発酵あんこおすすめです!
確かに手間と時間は多少かかりますが、その分小豆本来の美味しさと米麹の甘さで十分満足できます。

こんな暮らしを続けていると、手間と時間ってだいたいお金に変換されていることに気がつきます。手間と時間を、お金で買ってるんですよね。

でも、よく考えてみると、市販のあんこを買うのにも買いに行く手間と時間がかかっています。同じ手間と時間なら作っちゃった方が楽しいかもと思う発酵あんこでした。

PS.
娘ご所望のたいやきは、本日作る予定です。

(しゅんすけ)