比べない子育て

教育・子育て・遊び

覚えておこう

子どもは、成長の設計図を持っている

子どもは、その子の早さで伸びる

子どもは、その子の時間で育つ

子どもは、その子の図案で実る

子どもは、その子の歩はばで学ぶ

引用:『子どもが育つ魔法の言葉』(PHP研究所)ドロシー・L・ノルト

ご存じの人も多いかもしれませんが、この言葉はドロシー・L・ノルトさんが書かれた『子どもが育つ魔法の言葉』の冒頭部分です。

今日はそんな言葉を皮切りに、比べない子育てについて書いてみました。興味のある人はどうぞご覧ください。

比べるよりも大切なこと

我が家では「比べない」という言葉が重要なキーワードになっています。

「人より上手にできる」「他人よりも多く持っている」「人よりも早くできる」

そういった価値観は「足るを知る暮らし」の対極にあるからです。

本来、何かを感じる時に他人は必要ありません。自分がどう感じたか。その子がどうしたいか。が本当に大切なことだと思っています。

でも、現代においては他人と比べることでしか、自分の現在地を確認できなくなっていることが多いと感じています。

子育てをしていると無意識のうちに比べてしまうことがよくあります。「他の子はできるようになったのに、うちの子はまだできない」とか「学校に入った時、うちの子だけ出来なかったらかわいそう」とかですね。

でも、冒頭の文章にもあったように、子どもは、その子の歩はばで学ぶんです。決して遅い、早いでははく、自分の持っている設計図を完成させるために、適切なスピードを守って進んでいるはずです。

それを、親の不安で急がせたり、無理やり連れだしてしまうと、子どもは自分の設計図をなくしてしまいます。

ではなく、比べるよりももっと大切な「自分のペースで学んでいく」ということを尊重してあげたいなと思って子育てしています。

比べずに子育てするために意識していること

とはいえ、普通に子育てしていたら「比べない」ことってなかなかできることではないと思います。(無意識のうちに色んなところで比べられるので)

そんな中、我が家で意識していることがあります。
それは「過去と比べる」ということです。

どんな子でも、どんな人でも、一日一日様々なことを学んで少しずつ前に進んでいます。進むスピードは人それぞれですが、着実に前に進むんです。

時には立ち止まったり、回り道をしたり、来た道を戻ったりもしますが、それでも少しずつ前に進みます。

そのことを理解して、時々過去と比べるんです。
そうすると「これができるようになった!」「あれもできるようになった!」と、その子の、その子なりの成長を感じ取ることができるからです。

そんな風に関わることで、心に余白のある、楽しい子育てができているのかもしれません。(^^)

あ、ちなみに、過去と比べる時は毎日やったらだめですよ。笑
時々後ろに下がることもあるんで・・・。

たまーに比べてあげると、「あ、少しずつだけど進んでるな」と感じ取れます。

本当に大切にしたいものと向き合う

比べない子育ては、本当に大切にしたいものと向き合う暮らしです。

日々の忙しさに追われ、自分が大切にしたいものを見失うことなく、毎日を楽しく過ごしたい。そんなぼくのわがままから今の暮らしをしています。

そんな暮らしの中で、何かと比べることでしか、価値を見出せないのは嫌です。

比べる必要はない。その子なりのペースで、その子なりの成長をしてくれれば・・・。
そんなことを夫婦で話しながら子育てをしています。

はい。ということで、今回は個人的な感情入りまくりでしたが、比べない子育てについてでした。笑

子育てに関わらず、色んなことに言えることだよなーとも思っています。
例えば、今の暮らしだって、他人と比べ始めたら、「あれがない、これがない」「他の家はこれができるのに、うちはできない」とか、きりがないですよね。

ではなく、自分たちの持っているもの、おかれている環境で楽しく過ごせればいいなーと思って、足るを知る暮らしを実践しています。(^^)

では、今回は以上です。

PS.
宮沢賢治の「洞熊学校を卒業した三人」という童話を知っていますか?
賢治が、競争や立身出世主義教育への痛烈な批判をしている話なんですけど。

簡単に内容を話すと、
赤い手の長い蜘蛛と、銀色のなめくぢと、顔を洗ったことのない狸が「洞熊学校」に通っていました。
洞熊先生の教えは3つ。
1つは世の中はみんな競争であるということ。
1つは誰でも他の人を通り越して、大きく、えらくならなければ、ならないということ。
1つは大きいものが一番立派ということでした。

そんな教えを受けた3人は、卒業後それらの教えを実行するわけですが、蜘蛛は大きくし過ぎた蜘蛛の巣にかかったエサが腐り、その腐敗がうつって死んでしまいます。

なめくぢは、他の生き物をだましたり相撲で負かしたりして大きくなっている途中で、塩をまかれて溶けてしまいます。

最後の狸は、食べ過ぎて腹がふくらみはじけて死んでしまいます。

結構強烈ですよね。笑

でも、人と比べることのむなしさみたいなものを的確に表しているよなーとも感じています。

興味のある人は、ぜひ読んでみてください。(^^)

PPS.
ちなみに、ぼくが「比べる」ということをやめたのは、昔やってた朝の連続ドラマ小説「ちゅらさん」の影響です。
主人公の「えり」に子どもが生まれた時、えりのお母さんが「人と比べてはいけない」という話をします。そのシーンがなんか心に残っていて―――。

何が自分に影響するかわからないですよねー。笑

言いたいことが多くてすみません。
本当に失礼します。m(__)m

(しゅんすけ)